注目キーワード

私がTT(タッチタイピング)をお勧めするわけ。

東プレ Realforceというブランド名で出ている、無刻印キーボード。刻印はされているのだけどよほど目を近づけないと見えない。つまり視角のジャマをしないのだけど、TTできる人にとってはそもそもキーボード見ないのでこの程度のうっすら感はとても気持ちがいい。
もちろん、打鍵感は東プレだし、静電容量方式のうえに押下圧も調整されているので、指や手首への負担は今あるキーボードの中では最小限だろう。
もっとも、あと何年かもすれば達磨大師のように腕を組んだままでも文字が打てるようになりTTは過去の遺物になるだろうが、さて、あと何年かな人々がタイピングという呪縛から解き放たれるのは。

私たちの会社では入社までにTT(タッチタイピング)をマスターしてもらってます。

それには二つの理由があります。

一つ目は安全と健康のためです。
会社は全従業員の安全と健康に配慮する義務があります。(労働契約法第5条、2008年3月正式施行)
ここは工事現場ではないので危険物とかはないです、健康を害するものとしては一部の方の喫煙行為だと思います(^^)v
本人はもちろんのこと副流煙の問題がタバコにはつきまといますね。

では、当社における健康被害って何があるかと申し上げると、唯一考えられるのはタイピングです。
やはり、私たちはPCに向かう時間が業種的に長いので、これからくる眼精疲労、肩こり、腱鞘炎です。
しかし、これはタッチタイピング(TT)をマスターすることでかなり防げます。

では、逆になぜTTをしないと肩こりや眼精疲労が起きるかをお話します。
WEBで調べていただいても良いのですが、TTをしないということは、視線がキーボードとモニターの間を行ったり来たりすることになるのは分かりますよね。
これが問題なんです。
まず、モニターは液晶にしてもLEDにしても、自らが光源を持ち光を発してます。
逆にキーボードは光源を持つものではなく、光源がどこかにあるから見えているというものです。いわゆる光の反射によって見えるものです。
つまり、この二つは全く違う性質を有した対象物なんです。
この性質の違う対象物を交互に見ると、その度に目はひとみの周りにある円盤状の膜いわゆる虹彩を伸縮させて、目に入ってくる光の量、正確に言うと網膜に届く光の量を調整しなければなりませんね。これは体が勝手にやってることなので本人は意識しませんが、頻度が高ければ知らず知らずのうちに体への負担となっているはずです。

そして、もう一つは距離の違いです。
今、目の前のモニターとキーボードの距離を測ってみてください、微妙に違うはずです。
すると目はどうするかというといわゆるピント調節をその度に行わなければなりません。
いわゆる毛様体筋という筋肉を使って、水晶体を薄くしたり厚くしたりしてピントを合わせにいきます。

これを交互に繰り返していたら眼精疲労を起こしてしまうというのは分かりますよね。
そして、その眼精疲労が肩こりの原因ともなります。

また、キーボードを見るために視線を落とすと自然に猫背になってしまうので、それが腰痛の原因ともなります。

一方、TTであれば、これら三つの体への負担が少なくなるので。視線の移動はありません。
キーボードを全く見ないわけですから、視線はほぼモニター上です。
自然と背筋は伸びて腰への負担は軽減します。

もちろん、これも長時間やっていてはダメです。
決して良いことではありません。
時々は離席して、自分なりに体をほぐすことなどはしてもらわねばなりません。

ということで、当社では健康のために入社前にTTをマスターしてもらっています。

この趣旨から理解していただけるように、TTは決して、速さを競うのではないということです。
とにかくキーボードを見ないで打つことで、そこからくる眼精疲労などを防ぐ意味合いのものです。

以上が、会社がとるべき安全、健康に対する配慮義務からの提案です。

そしてもう一つが、自己表現としてのTTです。
私たちは毎日のようにPCやスマホからテキストを打ってます。こんなに日本人が書き言葉を使うようになったのは歴史上初めてのことですね。何もそれは日本だけじゃなく世界レベルの話でもありますが、とにかく仕事でいうとそこにあるのは業務を通じての自己表現だと言って良いと思います。
これもTTやってないとうまく表現できないです。

PCに限って言うと僕たちは仕方なくローマ字入力という”音素入力”を強制されています。
日本語は音節文字ですが、それを一々音素に分解して入力しているわけですね。
つまり、ニホンゴとタイプするためにNI HON GOと頭の中で分解し、それを入力してます。
エヌアイ エッチオーエヌ ジーオーと覚えたての方はやってるはずです。
しかし、ニはニであってNIのはずがないですね。
これはとても思考を妨げます。
作家の方とか物書きを生業とされる方がパソコンでの入力を嫌うのもここら辺からだと聞いています。
言葉に繊細な方々、日本語を大切にする方々は許せないようです。

それを防ぐにはカナ入力が理想ですが、現実にやってる人見たことありません。
私も数年前に挑戦しましたが挫折しました。
目の前のキーボードを眺めてみてください。
私たちが使っているキーボードはQWERTYキーボードと言われ、原型は英文字をタイプするためのタイプライターが元になっています。
そこに強制的にかな文字を配列しているのでどこまでいっても無理があります。
その呪縛から逃れようと、色んな入力方法が考案されてきました。
ちょっと横道に逸れますがその中の一つに富士通が音頭を取っていた”親指シフト”があります。
これはもちろん音節入力だし打鍵数も少なく理想的な入力メソッドです。
実は、私はこれマスターしました。しかし、今度はそれに対応するPCがこの世から消えてしまいました。
ということで、今は私もローマ字入力です。

皆さんもローマ字ですよね。
そうすると、この点においてもTTはマスターせねばなりません。

ニホンゴとタイプするためにNI HON GOと頭の中で分解し
エヌアイ エッチオーエヌ ジーオー
なんてやってる人は超初心者ぐらいです。
実際には分解しないでニの時には指が勝手にNをタイプしIをタイプしているはずです。音節文字本来で行けばNとIを同じ打鍵すればいいのですが、仕様上それは許されません。
そのためにNの後にごく短い時間空けてIを打っていかねばなりません。
こういった作業をTTは無意識化させてくれます。

つまり、TTの効用は健康面が大きいのだけど、その副産物として音節文字を音素文字でストレスなく入力することにも役立っているのです。

よく、キーボードは見ないで打てますかとお聞きすると大抵の方が、イエスとお答えになりますが、それを後ろから見ていると100%の方がキーボードをチラチラと見てます。
ほぼ見ている人もいます。
それでも本人は見ないで打っていると思っているようです。

さて、TTは三日間程度、キーボードを全く見ないで打っているとできるようになります。
それはわたしが保証します。
でも、一度でも見ると一からスタートです。
ですから、タイピングの時にキーボードをタオルとかで覆っておいてあげると良いです。速さは後からついてきます。先ずは”とにかくキーボードを見ない”これです。

そして、腱鞘炎を起こすのは、キーボードを強く叩き過ぎることが原因です。
ついつい急いでいると強くキーを叩いてしまいますが、軽くピアノを弾くように指を上に上げすぎない、浮かせすぎないようにしてください。当社では、静電容量無接点方式というキーボードを使っています。なんだか漢字だらけですが、この方式は底打ち感やその反動がないので極めて手首や指の関節に優しいのです。

やがて音声入力や手書き入力が主力になってくるのかも知れません。その時にはせっかく覚えたTTもムダになるのでしょう。しかし、今のところは仕事で使えるレベルではないようです。もう少し皆さんもローマ字入力のお世話になるのでしょう。

仕事とは自分とは何かを表現することです。
自分を表現するためにもTTの習得は欠かせないと私は考えています。


自分が本当にTTで打てているかどうかを確認するには、指をキーボードの上に置いて、その上を薄いタオルか何かで覆ってあげて、その状態で新聞記事か何かをタイプしてみることです。速さは何も問題なくて、”ゆっくりでも良いからその状態で記事が完璧に打てたらあなたはTTができているということになります。”
まったくできない人でも一週間絶対にキーボードを見ないと決めてやっていけばその一週間以内に必ずTTはマスターできることを私が保証します。但し、その途中で一度でも手元を見たらリセットです。


私は、このタイピング方法をタッチタイピングと表現し、日本で昔から使われているブラインドタッチということばは敢えて使いません。それはブラインドが目の見えない人のことを意味し差別語だからと言われていることに従ってのことではありません。ことば狩りにくみするものでもありません。ブラインドタッチが和製英語であるというのと、モニター自体はちゃんと目を開けて見ているからです。逆にちゃんと見なきゃいけないわけです。そこを強調するためにタッチタイピングという単語を使っています。