パーティション

先日、他社さんを訪問した社員が帰ってきて、そちらの会社の様子について親近感をもって話してくれました。

ワンフロアーで、どこにもついたてがなく、上司も部下も同じところに机を並べていて、オープンでフラットな組織だと感じましたと。

すると、それを聞いていた別の社員が、彼が撮ってきたを見ながら、確かに、フラットで”良さそうな会社だね。”と。

どうやら、組織も空間もフラットである方が良いというのは万人共通の感覚のような気がします。
うちに初めて来られた入社の方なども衝立がないことに驚き、次に好感を示してくれます。
最初は、面接で緊張しているので、その様子を皆さんに見られることにとても緊張されます。しかし、やがてはそのことに安心を覚えられるのではないでしょうか。
卓球台のあの平面は、フラット性を強調するためのアイテムだったりします。

だけど、ここから先が難しく困難なことで、人の心はフラットかというとそれがなかなかなのです。
自分自身もそうです。
組織となるとなかなかそうはならない。

”周りに聞かれるとちょっとまずいから、仕事終わってから二人だけで話しができないか。”

なんて状況はどうしても生まれて来ます。そして、それをしないともっとまずいことにもなることが予想されます。

人は、そのために、その予防的措置として、せめて空間だけでもフラットにしようとするのかも知れません。
だけど、それは一方でセキュリティ面ではマイナスに作用します。

企業は多かれ少なかれ決して漏洩してはいけない情報を有しています。

この相矛盾した開放性とセキュリティという二つを高度な時点で双方を保持していくことが、企業には求められるのだろうなと、彼の報告を聞いて考えさせられました。

割と私たち日本人は、仏教的な、”一切衆生悉有仏性”という人は本来善であるという性善説的な考えが根付いているとは思いますが、会社経営となるとそれを基本として、それを根本の思想としながらも、きっちりガードは固めておくというごく平凡な結論になりそうです。

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