たばこは販売いたしません

たばこは販売いたしません!
この言い切りが心地良い。

店内で見つけた案内ボードですが、そのメッセージに新鮮さを感じました。

文末の言い切が、新鮮です。

通常、こういう場合には、「販売しないことになりました」とか「販売できません」とかってなると思うんです。日本語は主体者を曖昧にすることが特徴です。自らが主体者であることは避けますから、曖昧な表現になってしまいます。そして、それを良しとする文化だと思います。私が暮らす京都などはそれの典型です。

じゃー、誰がしたんだとなると、自然が、天がそうしたのだという表現。「…そうなりました」です。

なぜ、日本人がこんなマを持っているかは、もうさんざん言われていることで、スルの文化、ナルの文化とよく論じられます。自然を管理、コントロールしてきた牧畜の文化は、スルの文化。自然に従って農耕を営んできた文化は、ナルの文化。

良し悪しはそれぞれですが、言葉にはそういった文化が反映するのは常です。

そこへもってきて、「たばこは販売いたしません」です。これは主体者を明確に表現しています。そのために強い意志を表しているように思います。対象は日本の将来を担う未成年、アイテムはたばこです。

とても好感のもてるメッセージになっているのではないでしょうか。

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