昨日、知り合いの社長さんの会社を訪問させていただくと、会議室にこの写真の一枚が掛けてありました。
タイトルは、青春。
こんな一幅を会議室に掲げるなんて、社長らしいなーと思いながら読んでいたら、これはどこかで読んだことのある一節だなと思い当たりました。細かな文言は思い出せないけれど、全体として言わんとしているところ、言葉のリズム、そして「青春」という言ってみればとても平凡なタイトル。2,3回読み返しているうちに記憶がまざまざと蘇ってきました。
人生の或る時期、一般的に青春と呼ばれる時期の頃、何回となく読み返していた詩でした。
それから数十年を経て、思わぬ再会でした。
この一遍の詩は、何でも社長の父君が自宅に掛けていらっしゃったのを持ってこられたとか。この詩そのものに数奇なものを感じますが、詩が与えるものにもまたそれを感じさせられます。
写真家の浅井愼平が言ってました。
好きな風景がある、好きな女の顔がある、好きな音楽がある、好きな言葉がある。
それらは、自分で作り出すことはできない。だからと言ってそれらに会いに行ってはいけない。ましてや、わが物としようとしてはいけない。それらに偶然出会ったとき、人は恍惚となるのだと。
その時にシャッターを切れるかどうかだと。
私、一瞬、恍惚でした。
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