無念であったろうと思います。そしてどうしようもなく残念です。
政治家だから選挙演説の時に命を落とすのは本望だろうとせめて思いたいものです。
安倍元首相が昨日銃でうたれ亡くなりました。日本中が茫然自失の状態のように思います。
社内でも、なぜ日本でこんなことがという声が上がっていました。
政治家の方々は、これは民主主義に対する挑戦だと口々に叫んでいました。
だけどこれは日本だから起こったのじゃないか、民主主義とは何の関係もなく起こったのではないかと思えるのです。
まだ事件の背景は 全く分かりませんが、もしかするとジョンFケネディとオズワルドのようにいつまでたっても背景は闇の中なのかもしれません。
ただ、この犯人のプロフィールを見ている限り、戦前の5.15や2.26における政治家暗殺のような政治的背景は全くないように見えます。現実の政治腐敗、庶民の困窮に対する怒りからのやむにやまれぬ心情からのようには見えません。
今回の事件は、映画タクシードライバーのトラヴィスのような妄想的な何か、現実的なところではオームのような狂信的な何か、まだ記憶に新しい京アニ事件のような逆恨み的な何かに近いように見えます。犯人の何かしらねじれた精神が仮想空間で増大化し、ある日突然現実世界に降りてきたかのようです。
今世界を覆っている、辛さや悲しみと向き合いたくないという逃避が生んでしまった1つの悲劇のような気がします。この現実世界での逃避は、バーチャル空間では逆の作用を及ぼし自我の増大と怒り悲しみの増幅をもたらし、その嵐が吹き荒れているように見えます。そのバーチャル世界の怒りがリアルに降りてきたようなそんな事件風景に見えるのです。
安倍晋三さん、ありがとうございました。心よりご冥福をお祈りいたします。あなたが思い描いていた美しい国ニッポン、力強い国日本、平和な世界、まだまだ先かもしれませんが、いつの日か必ずやってくることと思います。
合掌 令和4年7月9日
安倍元首相の悲報を聞いたとき、私は沖縄県の那覇にいました。とても大切な、何か大切なものを失ってしまったような喪失感に襲われ、やたらと酒が飲みたくなりました。というかそれぐらいしかできない。酒、安倍さんの笑顔と二重写しになる獺祭というお酒を。
しかし、沖縄は泡盛などの蒸留酒はおいしいところですが、ワインや日本酒のような醸造酒にはあまり縁がないところです。
ホテル近くの酒店を回りましたが、当然ですがどこにも置いてありませんでした。
数日後、京都に帰り着き空港から真っ先に向かったのは酒の専門店。そこでこの獺祭を手に入れ、その晩はしみじみと味わうことができました。
安倍さんの地元の蔵元ということで贔屓にもされていたのでしょう。しかし贔屓はあったとしてもそれなりの蔵元だなと思います。
現社長が社長業を引き継いだ時、新規事業に失敗し莫大な負債を抱え、そのため蔵元にとっては何よりも大切な杜氏たちを失ってしまいました。しかし、それでも酒作りがしたいと杜氏に頼らない酒作りをしました。このことは日本酒業界にとっては全く非常識だし業界からは異端児として扱われたようです。しかし、その結果新しい日本酒醸造技術を確立したことは有名です。まさにピンチをチャンスに変えていったその企業姿勢には、酒のうまもさることながら企業人としての力強さに心打たれます。日本の成長戦略として三本の矢を掲げ経済復興を願っていた安倍さんもそういう逆境をチャンスに変えていった蔵元を応援したかったのではないでしょうか。
2022/07/13追記
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