ギリシャ経済危機とフランチャイズ

ギリシャにチプラス政権が誕生した。アレクシス・チプラス40歳。筋金入りの社会主義思想家か。ゲバラを尊敬していて息子の名前に、チェ・ゲバラの本名であるエルネストと付けている。

祖父の代にトルコとの住民交換でやってきたということだから、元々はトルコ系ギリシャ人。ご存じのようにトルコはイスラムだしギリシャはギリシャ正教。それでもって国境を接していて、幾度となく争いを続けているから、両方の国に、両方の民族が別れて住んでいたりする。一体いつ頃から戦っているんだというこの両国だから、こういった住民交換もしょっちゅう行われているようだ。

チプラスの祖先はそれによってギリシャに渡ってきて、彼は首相にまで上り詰めた。

このトルコからエーゲ海を通ってギリシャに僕が旅をしたのはもう何十年も前だけど、両民族は顔立ちがとても似ていて、外国人である僕にはあまり違いが分からなかった。だけど、その時にも国境はピリピリしてたし、その原因となったキプロス紛争は今でも続いていいるんじゃないだろうか。

今、チプラスはEU離脱もちらつかせている。ギリシャは昔からとの交流も深いし、社会主義政権のチプラス首相誕生は西側としては気が気じゃないだろう。

そもそも、この政権誕生の経緯としては前政権の放漫財政にあるが、決定的だったのは、その放漫財政を長期に渡って隠蔽したことが暴露し、そこに国民の怒りが爆発したことにだ。

やはり経済問題。

それが分かっていたら、そもそもEUに加盟する資格があったのかとさえ言われている。だけど、EU側もそれを薄々感じていながらもギリシャを拙速に見えながらもユーロ経済圏に取り入れ、その結果ドイツは経済的繁栄を手に入れたとも言える。そのしっぺ返しが、チプラス政権誕生という思いもしない事態だ。

どうもこれって、国のことだけとは言えない気もする。

と加盟店の関係にも見えてきた。

ドイツとフランスを盟主とするEUは本部であり、そこが拡大をはかり、旧東欧諸国を次々と加盟させ、そして次に、経済的にはよちよち歩きのギリシャを、その経済実態を知っていながら無理に加盟させた結果起きたことではないのか。

今回のギリシャ危機は次にスペイン、イタリアなどにも飛び火しかねないと言われているが、フランチャイズ本部も数を求めるあまり、実力の伴わない加盟店を抱えると同様の危機を抱えてしまうだろう。

国もフランチャイズ加盟店も、そこにあるのは自主独立であり、自助努力であることは言うまでもないのだから。

閑話休題

ギリシャ語由来の言葉でGerontology(ジェロントロジー)という経済用語がある。チプラスはまだ40歳と一国の首相としては若い部類であり、ニューフロンティアを掲げて米国民を沸き返らせたジョンFケネディと同年齢ぐらいだろう。
そういった年齢と人口などは経済市場を考える場合にはとても大きな要素だ。今後、フランチャイズを考えるのであれば重要なキーワードとなっていくのはまちがいない。

 

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