万が一ってことか。

夜、弘前市内をチャリンコで散歩していたら、「被ばく」の文字が目に入った。建物は医学部とある。
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「被ばく医療総合研究所」がなぜここに

今回の最終目的地は札幌なんだけど、できるだけで走行してみたいと思っています。 さて秋田からどこまで行けるか。
まずは次の目標は弘前と決めて自転車を漕ぎ出しましたがその日は強風で早くも断念、愛輪を電車に積み込んで夕方には弘前駅到着。
駅前からは街の雰囲気を楽しみながらペダルを踏んでいたら、ふとなんだろうって看板が目に留まりました。
「弘前大学医学部 被ばく医療総合研究所」
んっ?被ばく医療ってなんだろう。
被爆者への医療行為をする施設なのか?
しかし、ここはでもでもないし、そこには広島大学、長崎大学ともに医学部があるだろう。なぜこんな本州の北の端にあるんだ、ここで被ばくの研究をしなければならない理由はなんなんだろう。

青森県と被ばくを僕の中で辛うじて結びつかせてくれるのは六ケ所村の核燃料サイクル施設。これはすぐに思い浮かべる。だけどこの施設は問題に問題を重ねていて未だに稼働していないはずだし事故が起きて被ばく者が出たとのもない。
あとは思い出だすところでは青森県むつ市を母校とする原子力船むつ。でもこれはとうに引退してるし、原子力開発の一環だし被ばくではない。
日本で被ばくがあったのはそれこそ広島、長崎それから第五福竜丸事件。青森からは遠いし、時代的にもかなり過去。なぜだー。

青森県といえば、津軽三味線や弘前城、ねぶた祭りなどが有名で、そしてここ弘前のりんごぐらいしか思いつかない。被ばくという単語がどうしても結びつかない。

うーん、手元にスマホはあるけど検索なんて野暮なことはしたくない。

かといってもう夜遅くだし誰も歩いてない。ま、たとえ歩いてたとしても聞けない。
大学もとっくに終わってるけどたとえやっていたとしてもそんなのわざわざ聞かない。

こういうときにはそう、居酒屋です。時間も時間だし。
カウンターに座って、隣の方かご主人に何気に尋ねる。
アルコールの力を借りれば聞きやすい。

”あの弘前大学医学部のさ表のとこにね、被ばく医療総合研究所って書いてあるけどあれは何なの?
何をしてるとこなの?
この弘前って町はなんか被ばくと関係あるんですか?”

僕の話す関西なまりが通じないわけでも、それで嫌われたわけでもないんだろうけど客もお店の方も全くの反応。その建物のことはご存知だったものの看板までは全くご興味がないようなのでした。
あー、これ以上聞くと酒がまずくなるわーってなったら困るし。

うーん、残念。
そして残念だけど調べなきゃだめかー。
明日はもう函館に向けて出なきゃいけないし、もう今日しかないし。

弘前大学被ばく医療研究所のホームページにありました。あっさり。

青森県には多くの原子力関連施設があり、万が一の原子力災害や放射線被ばく事故に備えることが重要です。福島原発事故への対応を受けて、国の原子力災害時および平常時における被ばく医療体制が大きく見直され、弘前大学は原子力災害に対応するナショナルセンターに指定されました。」

完全な私の勘違いでした。
事故が起きたのではなく、起きるかもしれないからその起きた時のためにそれを想定し研究している施設なんですね。
そして、青森県には多くの原子力関連施設がありと書かれていましたがその認識も浅かったのでした。
青森県庁のホームページには青森県内の原子力施設として、東通原子力発電所、大間原子力発電所、原子燃料サイクル施設、使用済燃料中間貯蔵施設、旧原子力船「むつ」関連施設と5つの施設が地図付きで上げられていました。地図をみるとそれは太平洋側に集中してるので面積当たりで見るとめっちゃ多いと言って良いのかもしれません。
これも知らなかったとはいえ、きっとその施設の計画が発表されるたびに国内の大きなニュースになっていただろうと想像します。なので知らなかったというより忘れてたんですね。

あらためて、青森県は、日本のエネルギー政策において重要な役割を担っているのだと認識。
そういった原子力施設がある以上、事故のリスクも無視できない。
もしもの時に備えて、被ばく医療の研究拠点を整備しておく必要があるのでしょう。

研究所のホームページには、放射線被ばくが人体に与える影響や、被ばく事故が起きた際の治療法の開発などとも書かれていました。
東日本大震災と福島第一原発事故の教訓を生かし、より実践的な被ばく医療体制の構築を目指しているんでしょうね。
そうやって考えるとこれは青森県だけでなく、全国的にも重要な課題なのかもしれません。

チャリンコやっぱり良いんじゃないでしょうか。
車での移動だとこんな看板は見落とします。たとえ気になったとしてもそこでそのために停めるとはならないでしょう。では、歩きはというとこれも良いのですが行動範囲が狭くなります。
自転車はだいたい徒歩の3,4倍のスピードで移動できますが視認性は徒歩とそれほど変わらず、簡単に停めて徒歩に切り替えることができます。
唯一の欠点は非力な私にとっては風です。特に冬の向かい風はきついですね。
そして登り坂。重たいリュック背負ってるとまぁ上れません。
でも、やっぱチャリンコ良いなと思わせられた弘前の町でした。

夜の弘前の街、自転車で散歩しているとふと気になる看板が。
大学近くの教会。こういうのを眺めながらの散歩でした。
こちらは理工学部キャンパス。チャリンコで10分ぐらいでしょうか。
札幌で採用させていただく方の出身大学なので立ち寄ってみました。
採用面談ってお互いに緊張もするし共通のものもあまりないので、いくらかでもそういった共通に話せるものを持っておきたいと思って
私はよく面談相手の出身校を見学したりします。
駅構内にあるアップルパイのお店。
お一人様3個までということらしいので、ちょうど函館のお土産にいいなと思って3個購入。
今日はここからスタート。
弘前駅前にある「りんごの風」象。
同じフレーム内に自転車も入れたいし、この像も入れたいし、JR弘前駅って右上の文字も入れたいと
欲張った結果、構図的には最悪です。
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