望月さん。

この、本当はまん丸の満月なんだけどレンズの関係で少し歪んでしまってる。だけどその明るさは変わらない。
満天に星々はあっても、漆黒の宙にあっては日中の太陽のようだ、アルミのハンドルをキレイに照らし出してくれた。
月のはその満ち欠けによってさまざま。
新月、三日月、そして満月。
満月は別名ともいうが漢字の意味で解釈すると目の前の風景まで違ってくるので漢字はおもしろい。
さて、頭上に輝くそれは満ちたるものだろうか、望みたるものだろうか。

今を楽しもう

ある時、あるところで、ある方とをした。

いただいたのお名前は望月(モチヅキ)さん。

僕は名刺を拝見し、眺めながら、どうしてこの望(ノゾム)っていう字はお名前の時にだけ、モチって読むんでしょうね?不思議ですよねと申し上げたら、当の本人も言われて疑問に思われたらしい、さっとスマホを取りだして調べようとされた。

こういう場面にはよく出くわします。場面というのは、分からないことがあれば直ぐにグーグルさんに聞くという一連の生活習慣化でもしたかのような行動です。

止(や)めてよと言いたくなります。
それで分かって何になるのだろうと。知りたいというのは人間の本能のようなものなので分からないでもないです、その行動は。
でも、食欲や性欲は人前では慎みますよね。いえ、慎まないと現代社会では時として犯罪です。
では、知識欲も抑制しませんか

仕事であれば、であれば直ぐに調べることは礼儀でもあるでしょう。
しかし、お名前です、しかも個人の。
ここは思いっきり会話の中で想像力を働かせた方が楽しいはずです。今までの自分の知識を総動員して相手のそれも利用して、あるいは通りすがりの人に聞いても良いし。
今、目の前のことを楽しみませんか、望月さん。

それでも分からなければ、それは宿題としてその場は別れても良いし。
”どんなことにも答えがなければならない”、そんな知識合戦のようなことはやめてさ、ここに案外ヒントがあると思うんだ。

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