お客さまお下がりください!

本日、20時30分ごろのJR新宿駅。僕は新幹線のぞみに向かうため東京駅、あるいは品川駅を目指していました。いずれにしても時間的に最終電車に近いため少し急いでいたわけですがスマホの電車案内を見ると中央線での東京駅行きも、山手線での品川駅行きも両方に遅延マークが出ていました。15分程度の遅れ。ちょっとまずいなと思いながら、時間的に早く行ける品川駅の方がましそうだなと思い山手線のホームを目指しました。

電車遅延のせいでしょうかホームは少し混んでいました。しばらくして遅れていた電車の姿が見えていつも通りの駅のアナウンスが流れて来ました。

電車が遅れて申し訳ございませんの例のアナウンスです。しかしこの日は違っていました。

「お客さまお下がりください、お客さまお下がりくださいください。人身事故が起きてこの電車は遅れています。この駅ではこのようなことは起こしたくありません、お客さまお客さまお下がりください!この駅では起こしたくないのです。」

これが何度か連呼されました。ホームにいた方のどれだけがそのアナウンスに注意を払われたのか分かりませんが、私はそのアナウンスを聞いた時思わずどこで誰が話しているのだろうと周りを見渡しました。しかし、周りの人々の様子は特に変わった様子もなく、このアナウンスに特別なものは誰も気に留めていない様子でした。もしかして都内ではこれは日常のアナウンスなのかとも思いました。
しかし、僕はそれを聞いたとき人間がそこにいると思ったし、これが仕事なんだよなって思ったし、ありがとうございますってそのアナウンスの方に思った。
文字ではうまく伝えるのは難しいのですがあのアナウンスには命を守りたいんだっていう気迫のようなものを気持ちを感じたのでした。

そして何年も前に投稿したこのことを思い出していました。

  • URLをコピーしました!
目次