お客様のことを思う前に

お客様がすべてなんだろうか。

夜遅く、腹ごしらえに入ったイタリアン。もう閉店間際で店員の方達もお店を閉める準備に忙しい様子でした。ラストオーダーが近いので酒を止められたら大変と、慌ててビールと一緒にワインも頼んだのでした。そして、次のアルコールは何にしようかとメニューをめくっていたら表紙の案内に目がとまりました。

「お願い
お客様の安全のため、アルコールをご注文のお客様には、
お車運転の有無の確認をさせていただく場合がございます。」

と書かれていました。

これは、違う。酒気帯び運転の被害者は客ではない。
酒気帯び運転で被害を被るのは、事故を起こされる相手だし、無防備な歩行者、或いはな酒気帯び運転者の家族なんだと思う。そこははっきり書くべきだと思う。もしメニューに書くのなら「あなたが酒を飲んで運転すると周りが迷惑するから、お店は社会に成り代わって、あなたが車を運転するのかどうかを確認します。絶対確認するし!」 と。そう、おっしゃるべきだと思います。

日本を代表するビッグなチェーンなのに、社内では問題にならなかったのでしょうか。勝手な想像ですが、文言の冒頭にある「お客様の安全のために…」という一文があらゆる理解、あるいは誤解の免罪符になってしまっているのではないでしょうか。

流通業界におけるお客様は神様なのだけれど、その前に、世間においては社会人であらねばならないのだけど。

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