今朝、新幹線の京都駅から上り電車ののぞみに乗車し出発しようとすると、構内のアナウンスから、”安全よし! 出発よし!”という声が響いてきた。
いわゆる、指さしである。
文字にしてしまうとそれほどの驚きは感じられないが、その声のトーンというか調子が今までのJR、いやJRを除く私鉄の構内でも聞いたことのない響きだった。
録音しておけばというぐらい、男性、恐らく40代前半の声なんだけど、なんと言うか凜としているというか、とにかく大きな声、そして、心から、”安全よし、出発よし!”と言っているのが伝わるようなそんな声だった。
いつもの耳慣れた、どうでも良いような構内アナウンスとは違っていた。これはきっとあの中川家でも真似できない。
恐らくだけど、
例の台車の亀裂事故、重大インシデント発生を受けてのものだと思われる。JR西日本の大失態だった。あのインシデントを聞かされたとき、多くの人は、関西の人は特に、もう十数年も前になるけれど、あの悲惨な福知山線の脱線事故を思い出しただろう。
今でも後遺症に苦しんでいる方がいると聞く。大切な人を奪われた人の悲しみは消えない。
JR西日本は気持ちを入れ替える程度ではない、猛省をし猛省をし、社員同士魂を磨き合わなければならない。
だけど、外にいる人はJR西日本の中で行われているか分からない。それが唯一見て取れたのが、今朝の指さしだった気がする。ここに現れていた。
あのインシデントの内容をみていても、結局そこに欠けていたのは、人と人が声を掛け合う、確認をし合うという単純だけど、最も基本的なことだった。
これは、当然のことながら、どんな企業でも起こりうることだろう。その為にも常日頃から、できるだけ大きな声で、気持ちを込めて現場では言葉を発し、受け止める習慣が大切なように思う。
”安全よし!出発よし!”
聞かされたこちらも気が引き締まって、朝から気持ちが良かった。
ありがとうJR西日本さん、そして、命頼むでJR西日本さん。
Comment
コメント一覧 (4件)
新幹線の重大インシデント発生、ワイドショーはにぎわいましたが、
どの報道でも、現場で点検をした人間とそれを判断する事務側のコミュニケーション不足、お互いの「考えているだろう」という認識のズレを指摘していました。
お互いの声かけ、確認、認識のズレ修正等々、鉄道事業だけでなくどの業界でも必要なコミュニケーション。
コミュニケーションが大切なんだとは簡単に言えますが、自分が発信するだけでなく、その発信で、周りの意識を巻き込めることと、相手はどう考えているのか感じ、曖昧にせず具体的に議論できる環境づくりも必要になってくるのでしょう。
そして、その具体的な対策が「大きな声を出すこと」なんですね。
なるほど。
今度会社で軽く実践させていただきます。
これからまた、JRの踏ん張りどころは続くんでしょうね。
コメント失礼します。
福知山線脱線事故、今から13年前の事故なのですね。
ちゃんとは知らなかったので調べましたが、
今回の重大インシデントも大事故に
成り兼ねなかったとは恐ろしいです。
日々の確認は流れ作業になってしまいがちに感じますが、
その確認の積み重ねが大事ですね。
気持ちの入った言葉で声を掛けることで、
声をかける相手だけでなく、自分にももう一度
インプットされますから大きな声でいきたいです。
大きな声で言うと、いろんな人に聞こえますから、
更に気が引き締まりますね。
コメント失礼します。
素晴らしい指さしだったのでしょう。
JR西日本さんには頑張ってもらいたいです。
しかし、京都駅の新幹線はJR東海の管轄であるので、駅員さんもJR東海の人間ではないかと思います。
> 京都駅の新幹線はJR東海の管轄であるので、駅員さんもJR東海の人間ではないかと思います。
どこのどなたか分かりませんが、ご親切なコメントありがとうございます。確かに新幹線はJR東海ですね。そして、在来線はJR西日本なのかな?
あまり、確信はありません。
そして、その後も新幹線には出張の度に何度も乗車していますが、あのような力強い指さしはついぞ目撃できておりません。