今、明らかに移住ブームだと思います。
移住ということばをいろんな場面で耳にするようになったからです。移住って私としてはとても特別なことなので日常会話ではそんなに見聞きすることではありませんでしたが、どうも最近は違います。
私たちの会社は完全なリモートワークですから、地方からの応募が他の会社に比べると多いと思います。そういった地方の方々の中には都会から移り住んだ方も多く、面談(私たちは面接とは呼ばず面談と言ってます)の際にこの土地に移住してきましてと自己紹介される方が多いのです。
でも、その内容をよくよく聞いていくと、どうもそれって移住なのと言いたくなるのです。
祖父の農業を継ぐために東京から福島に移住しようと思ってます。ただ、まだ完全に農業だけってわけではないので、福島でもできる仕事ということで御社に応募させていただきました。
そうですか、でもそれって単に実家に帰っただけなんじゃないの?
えぇ、ですが僕は東京生まれで福島は子どもの頃に2,3回しか行ったことなかったので。
結婚して夫婦二人で東京から新潟に移住しました。
へー、それは思い切りましたね、どんな縁が新潟とあったんですか?
はい、妻の実家です。
あのー、それって移住じゃなくて単に婿入りじゃーないんですか。
そうですか、しかし私にとっては新潟は全くの初めての土地ですし私としてはもう東京には帰らないでここで家族と暮らすつもりですから。
移住ってなんだろう。ものすごく軽くなってるような気がします。
ただ、Wikiにによると移住とは「住む場所、住居地を変えることである。」とあるので、引っ越しのようなものでも移住と言えば移住なのだとは思います。
ただ、ただ、今度はそれを移民としてWikiで引っ張るとこれは国から国への移住を意味するようです。英訳してもEmigrateやImmigrateなどの移民に近いニュアンスの単語が出てきます。
つまり、確かに移住を字義通りに解釈すれば住んでる場所を移動する引っ越しと同じと言えなくもないのですが、やはりそこには、”自分や自分たちとは縁のない土地へ引っ越してそこで新たな生活を始める”というニュアンスがあるのではないでしょうか。少なくとも私はそうです。
と、そんなことを思っている時に信州のメンバーが面白い農家さんがいらっしゃるので是非アサカイに参加してもらいたいと言ってくれて30分近く話したんですが、それそれあなた方こそイジューやん。移住やんと思った次第です。
何が移住やんと思ったあなた、是非こちらのプロフィールをどうぞ。
納得していただけるかと思います。
移住には思想的な背景があると思うんです。国際的に見てみるとそこには政治的迫害からの移民。紛争、戦争からの移民が多くあるのです。今も続いているイスラエルとハマスの戦争も歴史的に根深い移民問題だと思いますし。
では、なぜこんなに移住が軽くなってしまったんだろう。
一つには海外での移住の捉え方が伝わっていないのではないか。
一つには日本は戦後大きな国際的紛争に巻き込まれることなく移住の実体験に乏しいからではないか。
一つにはそういったこともあり、国内であっても思想的なものはなくても都会から地方に行ってそこで住まうのはとても人生にとっては一大決心なことなので移住といってしまうんじゃないだろうか。
それとマスコミが政府の地方創生やコロナの頃のリモートワークを地方でやりましょう、ワーケーション素晴らしいですよなんて情報を沢山流したから。
そういうことから移住がとってもある意味身近でそして軽いものになってしまったのではと。
でも、軽くなって全然良いですね、是非自然豊かな地方を楽しみましょう!
コロナの前から、日本人の海外留学が減少してきているしかも激減しているらしい。”日本人海外留学 減少”などで検索するといくらでもでてきます。
このこともなんとなく移住ブームの原因を探るための手がかりになるのではないでしょうか。
なんだか全てが内向きになっているような気がします。
世界を見渡すと 困難なことばかりが起きていて、日本も相当にやばいんだけどその世界の激しさから見るととても安全な国に思います。日本に対して不平不満はいっぱいあったとしても世界の激しさを考えたときには日本国内でまぁいいかって感じになっていて、その中でちょっとした冒険が 移住なんじゃないかと。シュワッチ
私、正月明けにコロナに感染してしまい、熱は下がってもとにかく喉が痛くて食事が取れませんでした。その時、年末にいただいたきのした農園さんのりんごジュースがなんとおいしかったことか。さわやかな甘味が何もとってない体に沁みわたりました。改めて御礼申し上げます。2024/01/18追記
こちらのきのした農園さんとはその後もやりとりを続けさせていただいてます。私自身がコロナ罹患した時にリンゴジュースで救われた感じだったので、その後も私たちのメンバーでコロナに罹ってしまった方がいると、”お願いします、きのしたさん。リンゴジュース今度はこちらに送ってーって”ついお呼びしちゃうんです。そんなやり取りの中でこの投稿のテーマである”移住”についてコメントいただいたので了解もらって転記させてもらいます。
『「移住」という言葉は結局のところ都会から田舎への「移動」(平たく言うと単なる「引越し」)を美化した言葉のように思います。何かいいこと(ミッション)を掲げている雰囲気がその言葉の裏にあるような気がしてなりません。一方で、地方の若者が「東京に移住する」って言いませんね。東京が食糧難に陥った時に田舎の農家のおじさんが東京の畑を耕しに「移住する」という時代がきたら面白いと思います。』2024/02/18追記