今日の三分間スピーチ お題は、Miracle Worker 奇跡の人

当社では、毎日のアサカイ(朝礼のようなものですが、朝礼ではありません。)で、一人一人が三分間スピーチをすることになっています。或る仲間の発案です。まだ始めて三ヶ月ぐらいですが、良い感じで来ています。その順番には私もその一人として加わっています。

私の場合、毎日喋っていることがスピーチみたいなものなので、つまり、自分の気持ちを伝えるのが仕事だと思ってそれをしているので、今更私がスピーチすると、社員には説教のように聞こえるのではないかと思い躊躇しました。だけど、自分だけが楽するのもダメです。ということで、私の最初のスピーチは、これ、

「Miracle Worker 奇跡の人」でした。なぜ、これを選んだかというと、僕以外の社員の皆さんのスピーチが自分の家族、とりわけ子供に関することが多かったので、これを別の角度から自分なりに子供というものを語れないかと思い選んでみました。以下はその時の原稿そのままです。

皆さん、お早うございます。今日の僕のタイトルは、「Miracle Worker 奇跡の人」。奇跡の人って言ったら、もうおヘレン・ケラーと名前が出てくるほど、日本では知らない人はいないと思います。だけど、その原題の「Miracle Worker」 がヘレンケラーではなくアン・サリバンのことを指しているのだということはあまり知られていないのでしょうか。さて、

グッドモーニング、ダレン。ダレンはこの人のことを知ってますか。

あー、知ってますか。良かったです。彼女はアメリカ人だけど、イギリスでもきっと有名なんだよね。
彼女はね、戦前に日本に来ていますから、日本ではとても有名なんですよ。

さて、僕は初めて知ったのは小学生の3,4年の頃白黒の映画ででした。
ポンプで水をジャージャー流しながら、サリバンとヘレンが抱擁しあっている
姿は今でも覚えています。

人は、言葉によって世界を認識します。
1才半で視力と聴力を失ったヘレンは、その言葉を学ぶ手段を失ってしまったので、
世界を認識することができないままに成長したのでわがまま一杯に育ちました。
7才でアンサリバンとと出会ったときには、手に負えない状態でした。

当時のヘレンは、皮膚感覚しかないから、自分にとって心地の良い物だと
機嫌が良いけど、不快なものに関しては直ぐに機嫌が悪くなり、教育をするなどという
ことは凡そ出来なかった。

だから、人形を渡して手のひらにDOLLドールと書いても、
マグカップを渡して、手のひらにMUGと書いても、それが何のことなのか、
ヘレンにはさっぱり分からない、ただ自分の手を指がなぞっているだけ。
文字と物の関係が分からないから、世界を構築していくことができない。

君らも子育てをしているから、子どもの言語獲得には目をみはることでしょう。
生後三ヶ月ぐらいから喃語という意味の無い発話を繰り返しながら、最初にママ、パパという
いわゆる唇音、破裂音を獲得します。
1才でママ、パパ以外の耳、あんよ、ねんねとかの単語を獲得し、1才半で通常二語文を獲得します。ママ好きとかパパタッチとかね。
それからは一体どこに詰まっていたのか分からないぐらいの単語を獲得し、それを世界と結びつけていきます。

恐らく皆さんもそうでしょうが、小学生の頃に感動したのは、三重苦を克服したヘレンケラーに
対してでした。
しかし、自分自身が成長するにつれ、子どもをもち親となってからは、ヘレンケラーよりもそれを教え導いた、アンサリバンの方に興味が湧きました。
どうやって、教えたのか。

ところが、これが名場面で皆もよく知っていると思うけど、或る日、アンサリバンがヘレンを庭に連れ出して、ポンプを動かし、ヘレンの手のひらに水をじゃーじゃー浴びせながら、その手のひらにWATER って書く瞬間があります。

この瞬間に人間ヘレンケラーが誕生する。
そして、その後彼女はハーバード大学を卒業するまでになる。

この場面、ヘレンケラーが、言葉というものが何かを理解する一瞬があります。
それがこれです。ちょっと読みます。

The story my life.

Some one was drawing water and my teacher placed my hand under the spout
As the cool stream gushed over one hand she spelled into the other the word water,
first slowly,then rapidly.
I stood still,my whole attention fixed upon the motions of her fingers.
Suddenly I felt a misty consciousness as of something forgotten – a thrill of returning thought;
and somehow the mystery of language was revealed to me.
I knew then that w-a-t-e-r meant the wonderful cool something that was flowing over my hand.

僕が言いたいのは、言葉というものの不思議さと、その言葉を導き出すために存在したアン・サリバンの存在です。

人はことばによって世界を理解し、世界を自身の中に構築していきます。
教育とは人が本来あるべき姿に戻ることを手伝うことだと思います。アン・サリバンの役割はヘレンを本来のあるべき姿に戻してあげたという仕事。
僕は会社というのも小さな、スモールワールドだと思っています。
先に生まれた人間、先に言葉を獲得した人間の責任は重いと思っています。

きのわき

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